歯周病が進行するとどうなる?症状が悪化すると起こるリスク | 吉田歯科・矯正歯科 豊中本院

予防歯科

2025.10.28

歯周病が進行するとどうなる?症状が悪化すると起こるリスク

皆さん、こんにちは。豊中市のスマイルデザイン吉田歯科です。今回は「歯周病が進行するとどうなる?」というテーマでお話しします。歯周病は多くの方に影響を及ぼし、初期の段階では自覚しづらい病気です。しかし、進行すると歯を失う原因となるだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼすリスクがあります。この記事では、歯周病の進行度ごとの症状や、症状が悪化することで起こるリスク、そして歯周病を悪化させないためのポイントについて詳しく解説します。

 

 

▼歯周病の進行度別の症状

 

◎軽度の歯周病

 

軽度の歯周病(歯肉炎)は、歯ぐきに炎症が生じ、赤く腫れたり出血したりすることが特徴です。歯磨き時に血が出ることがあり、この段階での痛みはほとんど感じませんが、放置すると進行します。軽度の段階であれば、適切なブラッシングと歯科でのクリーニングにより症状を改善することが可能です。

 

◎中等度の歯周病

 

歯周病が進行し、中等度になると歯ぐきが退縮し、歯と歯ぐきの間に「歯周ポケット」が形成されます。このポケットに細菌が溜まり、炎症がさらに広がります。また、歯を支える骨が少しずつ溶け始めるため、歯がぐらつくことがあります。この段階では、歯科での深い清掃(スケーリングやルートプレーニング)が必要です。

 

◎重度の歯周病

 

歯周病がさらに進行し重度になると、歯を支える骨の大部分が失われ、歯が抜けそうになることがあります。歯ぐきも炎症が激しくなり、痛みや不快感を覚えることが増えます。さらに、重度の歯周病は全身に影響を及ぼすリスクが高まります。

 

 

 

 

 

▼歯周病の症状が悪化すると起こるリスク

 

歯周病による炎症は、血流を通じて体内に広がり、全身の健康に影響を与えることが分かっています。具体的には、歯周病の炎症が全身に広がることで、心血管疾患(例えば心筋梗塞や脳卒中)や糖尿病の悪化を誘発することが知られています。炎症が血管内皮にダメージを与えることで、動脈硬化が進行し、血流障害を引き起こす可能性があります。また、糖尿病患者さまにおいては、歯周病が血糖コントロールを困難にし、インスリン抵抗性を高めることが報告されています。

 

さらに、妊娠中の女性では、歯周病が原因で早産や低体重児のリスクが高まることが指摘されています。歯周病による炎症物質が胎盤を通過し、子宮収縮を誘発する可能性があるためです。そのため、妊娠中の女性は特に注意が必要であり、歯周病の早期予防と管理が重要です。

 

◎歯周病は認知症とも関係している?

 

近年の研究では、歯周病がアルツハイマー病などの神経疾患との関連性も示唆されています。歯周病菌が脳内に移行し、炎症を引き起こすことが、その原因の一つと考えられています。このように、歯周病は口腔内の問題にとどまらず、全身の健康に重大な影響を及ぼす可能性があるため、早期の予防と治療が極めて重要です。こうした全身への影響を避けるためにも、日常的な口腔ケアと定期的な歯科検診を欠かさず行うことが推奨されます。

 

▼歯周病を悪化させないために

 

歯周病を悪化させないためには、毎日の適切な歯磨きと定期的な歯科検診が欠かせません。歯ぐきの健康を保つために、歯と歯ぐきの境目を丁寧に磨くことが大切です。また、噛み合わせが悪い場合や、歯の位置に問題がある場合は、それが歯周病の進行を助長することがありますので、早めに歯科医師に相談しましょう。さらに、定期的なクリーニングを受けることで、歯周病の原因となる歯垢や歯石を除去し、症状の進行を防ぐことが可能です。

 

▼まとめ

 

今回は、歯周病が進行するとどのような症状・リスクが生じるのかについて、豊中市のスマイルデザイン吉田歯科が解説しました。歯周病は進行すると、歯を支える骨を失い、歯の喪失につながるだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼすリスクがあります。早期の段階で対処すれば症状の進行を防ぎ、健康な口腔環境を維持することができます。日々の歯磨きと定期的な歯科検診を心掛け、歯周病から自身の健康を守りましょう。

 

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