矯正歯科
2025.08.04
インビザライン矯正で抜歯は必要?メリットと注意点
▼目次
1. インビザライン矯正で抜歯が必要な場合とは
2. インビザライン矯正に伴い抜歯を行うことによって得られるメリット
3. インビザライン矯正に伴う抜歯の注意点
4. 豊中市の歯医者 吉田歯科・矯正歯科 豊中本院の歯並び・噛み合わせ矯正
インビザライン矯正は、透明なマウスピースを使って歯並びを整える矯正方法のひとつです。装着中でも目立ちにくく、取り外して食事や歯磨きができる利便性が特徴です。
歯並びの状態によっては「抜歯が必要」と診断されることもあります。「せっかくマウスピース矯正を選んだのに、抜歯が必要なの?」と不安に感じる方も少なくありません。今回は、インビザライン矯正で抜歯が必要になるケースや、そのメリット・注意点について解説します。
1. インビザライン矯正で抜歯が必要な場合とは
インビザライン矯正に限らず、矯正治療を行う場合、歯を抜かずに治療できることもありますが、歯並びやあごの大きさなどによっては、抜歯が必要と判断されることもあります。
主な理由としては、次のようなケースが挙げられます。
①歯が並ぶスペースが不足している場合
歯がきれいに並ぶためのスペースが確保できないと、歯が重なったり、前方へ突出した状態になります。このような「叢生(そうせい)」や「出っ歯(上顎前突)」の改善には、抜歯を行いスペースを確保することが検討されます。
②上下のあごのバランスが悪い場合
あごの骨の成長バランスが崩れていると、噛み合わせが合わず、矯正のみでは調整が難しいことがあります。抜歯により前後の歯の位置関係を調整することで、機能的な噛み合わせに導きやすくなることがあります。
③前歯の突出を下げたい場合
口元が出ている、いわゆる「口ゴボ」のような状態を改善したい場合も、抜歯を行い前歯を後方に移動するためのスペースを確保することがあります。これにより、横顔の印象が変わる場合もあります。
④骨格的な問題がある場合
骨格のズレが大きく、矯正単独では対応が難しいと判断される場合は、外科的処置と併用して抜歯が行われることもあります。
⑤噛み合わせに深いズレがある場合
「過蓋咬合(かがいこうごう)」など、上下の歯が深くかぶさるケースでは、抜歯により奥行きを確保し、噛み合わせを整える方法が選択されることもあります。
インビザライン矯正で抜歯が必要かどうかは、歯科医師による診断に基づきます。見た目だけでなく、噛み合わせや口腔内の機能面も含め、精密な検査を行ったうえで判断することが大切です。
2. インビザライン矯正に伴い抜歯を行うことによって得られるメリット
抜歯をともなうインビザライン矯正には、いくつかの理由があります。抜歯に抵抗を感じる方も多いですが、適切に診断・計画された処置によって、次のようなメリットが得られる場合もあります。
①歯並び全体が整いやすくなる
抜歯によって重なり合った歯や前方へ飛び出した歯を動かすためのスペースが確保しやすいでしょう。結果として、見た目や噛み合わせのバランスを整えやすいケースもあります。
②口元の突出感が軽減されることがある
前歯を後方に下げるためのスペースができることで、横顔のラインの印象が変わる場合があります。口を閉じたときに唇が自然に閉じやすくなり、口元の印象がやわらぐケースもあります。
③噛み合わせの改善につながる場合がある
上下の歯がより正しく咬み合うことで、食事の際に噛む力を発揮しやすくなるといわれています。噛み合わせのバランスが変わることで、肩こりや食いしばりなどの負担が軽減する可能性があるでしょう。
④後戻りのリスクを抑えやすくなる
スペース不足のまま歯を並べると、矯正後に歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」が起こりやすくなることがあります。抜歯によって適切なスペースを確保した方が、後戻りのリスクを軽減できるケースもあります。
⑤治療計画が立てやすくなる場合がある
症例によっては、歯を無理なく動かせるスペースがある方が移動計画を立てやすく、結果として治療期間に影響する場合もあります。
抜歯をともなうインビザライン矯正は、見た目の改善だけでなく、機能面の調整を目的として検討されることもあります。ただし、抜歯の必要性や治療方針は個々の歯並びや噛み合わせの状態によって異なるため、歯科医師の診断が欠かせません。
3. インビザライン矯正に伴う抜歯の注意点
インビザライン矯正で抜歯を伴う場合、注意点や治療中に配慮すべき点があります。抜歯には一定のリスクや制限があるため、理解と準備が必要です。(ただし、抜歯の必要性や治療の進め方は一人ひとり異なるため、歯科医師の診断を受けたうえで適切な計画を立てることが大切です。)
①治療計画が複雑になる
抜歯を行うと歯の移動距離が増えるため、マウスピースの設計が複雑になります。動かす歯の順序や力のかけ方など、治療には綿密な計画と管理が求められ、歯科医師との連携が重要です。
②歯の移動に時間がかかる
抜歯をした後のスペースを閉じるためには、歯をゆっくりと動かしていく必要があります。そのため、治療期間が長くなる傾向があり、場合によっては2年を超えることもあります。
③マウスピースの装着時間が重要
インビザラインは1日20~22時間の装着が推奨されていますが、抜歯症例ではこの時間管理が重要です。マウスピースの装着時間が短いと、歯の移動が計画通りに進まず、矯正治療が長引く場合があります。
④歯根吸収のリスク
歯を大きく移動させる場合、まれに歯の根の一部が吸収されることがあります。これは自然に元に戻ることが難しい変化であるため、治療中は定期的なレントゲン検査を行い、歯根の状態を慎重に確認することが大切です。
⑤マウスピースが破損することもある
抜歯後のスペースが大きく、歯の動きが複雑な場合、マウスピースの一部に無理な力がかかり、割れやすくなることがあります。違和感や変形が生じた場合は早めに歯科医院に相談が必要です。
治療中はマウスピースの装着だけでなく、口腔内のケアや定期的な通院も重要です。抜歯矯正を成功させるには、患者さん自身の協力が欠かせません。
4. 豊中市の歯医者 吉田歯科・矯正歯科 豊中本院の歯並び・噛み合わせ矯正
大阪府豊中市の歯医者 吉田歯科・矯正歯科 豊中本院では、患者さん一人ひとりに合わせた歯並び・噛み合わせ矯正として、丁寧なカウンセリングと適切な治療計画が大切だと考えています。
子どもから大人まで、そして軽度から重度の症状まで、どのようなお悩みの方にも寄り添い最適な矯正治療をご提案出来るように努めています。
【大阪府豊中市の歯医者 吉田歯科・矯正歯科 豊中本院の矯正治療】
■小児矯正
できるだけ歯を抜かずに、歯並びだけでなく、口腔機能を改善し、正常な発育を促す小児矯正・予防矯正を行っています。
実は子どもでも起こる可能性のある「睡眠時無呼吸症」も小児矯正・予防矯正で改善できる可能性があります。
■大人の矯正歯科
金属ワイヤーを使わずに行う、マウスピース矯正に対応しています。
マウスピース矯正ライトプラン・マウスピース矯正スタンダードプラン・マウスピース矯正エキスパートプランの3つのプランから、一人ひとりに合わせた最適なプランをご提案します。
従来のブラケット矯正(ワイヤー矯正)も取り扱っているため、症状の程度に合わせて歯科医師と相談することができます。
■部分矯正
矯正治療を検討しているものの費用や治療期間の問題でためらっている方へ、気になる部分だけを治療する部分矯正を行っています。
治療可能なケースは限られますが、はじめに丁寧な診察とカウンセリングを行い、費用面・治療期間面でバランスのとれた治療計画をご提案いたします。
まとめ
インビザライン矯正は目立ちにくく、見た目に配慮しながら歯並びを整えられる治療法ですが、歯の状態によっては抜歯が必要になる場合があります。抜歯によってスペースが確保できると、歯列や噛み合わせを整える治療計画が立てやすくなるケースもあります。ただし、治療期間が長くなる場合もあるため、歯科医師と十分に相談することが大切です。
治療の必要性や方針は一人ひとり異なるため、歯科医師による精密な診断が欠かせません。大阪府豊中市周辺でインビザライン矯正を検討中の方は、吉田歯科・矯正歯科 豊中本院までお問い合わせください。
監修:吉田歯科・矯正歯科 豊中本院
理事長:吉田 信介
経歴
平成13年 広島大学歯学部卒業
平成13年~19年 小室歯科難波診療所勤務
平成19年 吉田歯科開院